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この世界が終わる その時も争いが続くなら 僕たちだけでも愛し合っていたいんだよ
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  • 11/25/19:42

06.14.23:32

紫陽花 hydrangea

その花を見ると
あなたのことを思い出します

移り気なあなた
よく僕を不安にさせてくれましたね

あなたは非情で冷淡で
それでいて美しかった
そんなあなたが
僕のような人間を相手にしていたなんて
誰もが信じませんでした

そう
あなたは誰からも冷たいと言われていましたね
それはあなたに敵わない人間に対してだったのでしょうか

僕は知っていたんです
あなたがよく
一人涙に濡れていたことを

そしてほら
あなたは色を変えていましたよね
土の性質で色を変えるあの花のように
だから僕は
少しは自信を持てたんです
あなたに影響を及ぼせる僕の力に

辛抱強い愛情だと
あなたはよく僕に言いましたね
それからまた
それは愛情なのかとも言いましたね
僕はただ
そうだとしか答えられませんでした
あなたはその度に
捨てられた猫のような瞳を隠しましたね

最後に見たあなたは
周りを赤く染めたのに
自分は青く染まっていましたね

僕は後悔し続けているんです
あなたが誰よりも繊細な人だと知っていたのに
あなたが誰よりもそれを隠そうとしていた人だと知っていたのに
何もできなかったことを

僕は
もっと
もっとあなたを愛すべきだった
愛したかった

あなたは
僕以上に不安だったのかもしれません

僕は知っていたんです
小さな花を
あの大きな萼で隠していたあなたを


僕は
紫陽花を見るとあなたを思い浮かべます
愛しい愛しい
紫陽花なあなたを

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あとがき

05.31.23:31

男は少年のように…

 ねぇ
 男は何で
 いつになっても少年の心を忘れないの

 どんなに冷徹な人でも
 どこかで冒険を夢見ている

 どんなにその瞳を冷たくさせようと
 どんなにその態度を冷めさせようと

 一度鎖を外してやれば
 男は少年へと変われる
 押さえ込んでいたものが爆発する

 女はダメね
 男よりも現実を見てしまうから
 だから女は
 そんな夢見る少年を見ていたいのかもしれない

 けれど男は小心者だから
 鎖を自ら外せないのね
 だから鎖を外してあげるのは女の役目
 それを受け入れられない女もいるけれど
 私は受け入れてあげるわ
 
 男は少年に変わることもあるけれど
 獣に変わることもできるのね
 それは鎖を外さなくても起きるから
 女はそれを怖がるの
 でもね
 私は獣になった男も受け入れてあげる

 そう
 あなたが少年になるために鎖を外してあげるし
 少年になったあなたを受け入れあげる
 獣になったあなたもついでに受け入れてあげるわ

 だからほら
 怖がっていないで
 そこから飛び降りて

 私が受け止めてあげるから

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05.13.12:40

in the breeze

眩しく暑い日差しに嫌気
億劫になる外出

でも今日は特別
木々の間を駆け巡る涼風
それが私の味方

キラキラと遊ぶ緑
サラサラと踊る髪

身体一杯で受ける風
視覚だけで感じる日差し


心地よいすべて
生き生きしているすべて

出かけたくなるこんな日


さあ
歩みを風に乗せようか

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あとがき

05.10.03:56

yellow moon

ふっと目覚めた午前三時
なぜ起きてしまったのだろうと隣を見る
そこは君がいたはずの空間

夜のくせになぜか薄明るい部屋
君を探す
窓際に立つ黒い影
窓に手をやり
じっとたたずむ

そっと歩み寄り
君が見つめる先を見る

暗い夜空で輝く
黄色く丸い月

綺麗すぎて
なぜか切なくて
胸を締め付けられる

君はどんな目で見ているのだろう
それが気になり顔を見る

頬には一筋の雫
まるでかぐや姫のように
君は月を見つめ続ける

君の気持ちが何となく分かって
僕はただ
後ろから君を抱き締めた

君は何も言わず
僕も何も言わず

同じ感情を抱いているであろう君を
ただただ愛しく思った


もうすぐ
太陽が昇る

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05.06.17:43

game

 耳元で心地良い低音を響かせるあなた
 久々に聞いた声はどことなく辛そうで
 電話越しでクスリと笑ってみせる
 だってこれはゲームだから

 どちらが先に禁断症状が出るか
 どちらが先に会いに行ってしまうのか

 近づきすぎては見えなくなるから
 たまにはこんなゲームも必要でしょ?

 白旗なんて降らないわ
 まだまだ大丈夫だもの

 辛いのはあなた
 早く降参してしまえば良いのに
 それもできないのがあなた
 負けず嫌いの根性なしだから
 
 もっともっと追いつめられて
 もっともっと欲するようになって
 私を求めれば良いのよ

 限界が近づけば
 優しい私は電話越しで囁いてあげる
 あなたの負けを促してあげる

 会いたいって…

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